省エネの教科書とは

【2021年最新】太陽光発電メンテナンス[義務化の内容と費用]

太陽光発電所のメンテナンスについて調べている方は、

「メンテナンスって本当に必要なの?」
「やってないけど大丈夫かな?」
「”義務化”ってどこまでやらなければいけないの?」
「メンテナンスを外注しているけど、費用が勿体ない。本当に必要?」
「自分でできないだろうか?」

このようにお考えではないでしょうか?

「義務化」されている内容も
最新のガイドラインでは非常に細かな内容になっています。

本記事では、2021年6月時点の最新のガイドラインを紹介しながら
その疑問にひとつひとつお応えして行きます。

本サイトは企業向けの情報サイトですが、
住宅用太陽光発電でもお役に立てる内容になっています。
住宅用のメンテナンスについて知りたい方もご参照ください。

※「蛍光マーカーが引いてある専門用語」にカーソルを合わせれば解説が表示されます。
省エネにあまり詳しくない方にも分かりやすい記事をお届けするため、
あらゆる専門用語に解説を付けています。どうぞお役立てください。

メンテナンスは義務化されている

まずメンテナンスは、
非FIT の50kW未満以外の発電所については
任意ではなく「義務化」されています。

メンテナンスは何故やらなければいけないのでしょうか?
やらないとどうなってしまうのでしょうか?

2017年4月の改正FIT法で義務化

2017年4月の 改正FIT法 により、
FIT の太陽光発電所のメンテナンスは義務化されました。

現在は、定期的に点検やメンテナンスを行いレポートを保管しておく必要があります
行政から求められた場合、提出しなければならないこともあります。

 
非FITの太陽光発電所のメンテナンス義務
 

FIT の太陽光発電所は「改正FIT法」で義務化されていますが、
50kW以上の太陽光発電所については「FIT非FIT にかかわらず」
「電気事業法」でメンテナンスが義務化されています。

つまり「50kW未満の 非FIT の太陽光発電所」を除き、
太陽光発電所のメンテナンスは現在義務化されています。

参照:電気事業法

「メンテナンスフリー」と言われていたが・・・

2017年4月以前は、FIT の低圧(50kW未満)発電所のメンテナンスは義務化されていませんでした。

それ以前に導入された方々は、
導入時には「メンテナンスフリー」と聞いていた方もいらっしゃるかもしれません。

義務化に至った背景

しかしながら、投資用太陽光発電 を投資物件として多くの方が導入する中、
雑草が処理されていなかったり、パネルや部材の飛散リスクがあるなどの苦情が相次ぎ
メンテナンスや管理不足による問題が多発したため、義務化することになりました。

従わなければ、最悪の場合認定取消も・・・

メンテナンスを怠っていた場合、最悪の場合認定取消になることもあります。

義務化の内容は何を参考にすればいい?

「義務化」されたメンテナンスは、どのような内容を満たせば良いのでしょうか?

資源エネルギー庁の「事業計画策定ガイドライン」

FIT の太陽子発電所のメンテナンスは 改正FIT法 で義務化されています。

しかしながら、資源エネルギー庁から配布されている「事業計画策定ガイドライン」には、
「この内容で行ってください」という明確な内容は書かれていません

民間のガイドライン同等以上のメンテナンスを行うようにと記されています。

保守点検及び維持管理計画の策定、体制の構築に当たっては、民間団体が定めるガ
イドライン等(付録参照)を参考にし、当該ガイドライン等で示す内容と同等又は
それ以上の内容により、事業実施体制を構築するように努めること。

参照:事業計画策定ガイドライン(2021年4月改定版)P23

太陽光発電システム保守点検ガイドラインを参考に

その「事業計画策定ガイドライン」には「付録参照」として
一般社団法人日本電機工業会と一般社団法人太陽光発電協会から発行されている
太陽光発電システム保守点検ガイドライン」が推奨されています。

保守管理に関して紹介されているのは
この「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」だけになっていますので

一般的にこのガイドラインに沿ってメンテナンスを行うことが、
義務化された内容を守ることになると考えられています。

参照:太陽光発電システム保守点検ガイドライン(2019年12月改定版)

「住宅用」「産業用」どちらもこのガイドラインで

太陽光発電システム保守点検ガイドライン」には
以前は、10kW未満、10kW以上50kW未満、50kW以上などの規模によって
複数のガイドラインが用意されていましたが、

改定された最新版では、住宅用や産業用、発電所の規模に関わらず
ひとつのガイドラインで同じ基準が定められています

ですのでこれからご紹介する内容は、
住宅用、産業用問わず、全ての発電所に該当する内容としてご参照いただけます。

非FITのガイドラインとしても参考になる

前述の通り、非FIT のメンテナンスは電気事業法によって義務化されています。
こちらについては具体的なガイドラインはありません。

この「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」は、
非FIT のメンテナンスにおいても参考にすることができます。

ガイドラインの改定に要注意

事業計画策定ガイドライン」「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」ともに
改定されて内容が若干変わることもあります。

本記事含め、第三者サイトが解説している内容を参照にする際には、
参照しているガイドラインがそれぞれ最新の内容かどうかにも注意しておきましょう。

※本記事は、2021年6月8日時点の最新版
事業計画策定ガイドライン(2021年4月改定版)」
太陽光発電システム保守点検ガイドライン(2019年12月改定版)」を元に解説しています。
最新のガイドラインはこちらでチェック

この記事を含め、WEB上にはこのガイドラインを解説したサイトが数多くあります。

最新のガイドラインに沿っているかどうかは、下記の一般社団法人太陽光発電協会のサイトにある資料一覧で確認しながら参考にすると良いでしょう。

一般社団法人太陽光発電協会:資料

改定前のガイドラインに従っているけど・・・
改定前のガイドラインには従っているけど、
最新のガイドラインに従っていないとペナルティを受けることになるのか?

気になるところかと思います。

こちらについては、現状ではペナルティの対象にはなりにくいと言われています。

しかし最新のガイドラインは、より発電の低減などを防止できる要素が大きくなりますので
これからメンテナンスを考える、見直す方は参考にした方が良いでしょう。

「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」は長文で専門用語も多い・・・

太陽光発電システム保守点検ガイドライン」は長文に渡り専門用語も多い為、
必要な情報を理解するのは大変です。

この記事では、その内容を分かりやすく要点を捉えて解説して行きます。

義務化の内容

太陽光発電システム保守点検ガイドライン」に書かれた内容の要点をベースに、
義務化されているメンテナンスについて解説して行きます。

「義務化の内容さえクリアできればいい」

メンテナンスを考える上で、そのように考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、改定された 太陽光発電システム保守点検ガイドライン では

「発電所の状態や環境に応じて」
細かいチェックポイントが設けられており、

「簡単な条件をクリアすれば義務化を果たしたことになる」
という内容にはなっていないので注意が必要です。

頻度は「発電所の環境次第」

「どれほどの頻度で行うべきか?」は気になるポイントだと思いますが、
最新のガイドラインでは「発電所の環境次第で考えるように」と書かれています。

以前は「4年に1度」が目安とされていたが・・・

改定前までは、およそ4年に1度を目安に、1年目はこういった点検内容、
といった内容になっていましたが、

発電所によって、周囲環境なども異なる為、
より不備が起こらないように、発電所毎の環境や設備に応じた内容にするようにと変わっています。

「発電所ごとの環境」とは?

発電所の環境については、ごく一部を挙げると下記のようなものがあります。

・近隣の樹木、建物の状態
・土埃が多い場所かどうか
・小動物が住み着きやすい環境かどうか
・使用している部材の材質     ・・・など

項目ごとに何を確認すべきか詳しく紹介されている

上記のような項目や部材ごとに、何を確認すべきか?
という点については 太陽光発電システム保守点検ガイドライン
細かくポイントが書かれています。

それらを参考にしながら、まずはどれほどの頻度が必要か判断していくことになります。

太陽光発電システム保守点検ガイドライン
P13「点検作業並びに点検頻度を決定するための要因」

参照:太陽光発電システム保守点検ガイドライン(2019年12月改定版)

太陽光発電システム保守点検ガイドライン には、画像のように各所毎のチェックすべきポイントが細かく解説されています。

専門家でなければ判断が難しい

しかしながら、上記リンク先の内容を見て頂くとお分かりかと思いますが、
この内容を判断していくのは、専門家でなければ難しい内容になっています。

メンテナンスの内容や頻度について、
これから始める方や、これまでやっていなかった方はまず専門家に確認してみると良いでしょう

保安規程と電気主任技術者

保安規程を定めて電気主任技術者が管理する義務がある点にも注意が必要です。

事業用(自家用)電気工作物(全量買取の場合は,一部の例外を除き 50 kW 以上)は,保安規程
を定めて電気主任技術者が管理する義務があり,

参照:太陽光発電システム保守点検ガイドライン(2019年12月改定版)

点検報告書の作成と保管

点検報告書は、作成したものをしっかりと保管しておく必要があります。

保証書・過去の点検結果も点検対象

機器だけでなく、点検すべき箇所として「保証書・過去の点検結果」などの書類もあげられています。
書類のチェックを通じて、以下のようなことを確認しておきましょう。

・書類の所在、保管場所の確認
・故障した際に、どのような保証を受けることができるかの確認
・前回点検した際からどのような変化があったかの確認

太陽光パネルの洗浄について

パネルの洗浄については、改定前までは記載がありませんでした。
しかし、改定後のガイドラインでは
「製造業者の指示に従って行うように」と記載されていますので
頻度などを専門業者に相談して、定期的に行うようにしましょう。

メンテナンス費用の相場

メンテナンス費用については、上記のようにガイドラインを参考にする場合
頻度も内容も変わってきます。

その為、費用も発電所次第にはなってしまいますが
一般的な相場感だけでもお伝えしておきます。

※あくまでおおまかな目安です。実際には業者や内容、頻度によって大きく変わります。

発電所の規模ごとのメンテナンス費用相場

住宅用メンテナンスの費用相場は5万円~10万円

住宅用太陽光のメンテナンスの場合、
「1回5万円~10万円が相場」と言われています。

住宅用の場合には、屋根にソーラーパネルを設置しているケースも多いかと思いますが、
足場を組む必要がある場合には割高になることがあります。

頻度は、改定前のガイドラインに沿って
「4年に1度」の頻度で実施している方が多くなっています。

産業用(50kW未満)メンテナンスの費用相場は年間10万円〜15万円

産業用太陽光(50kW未満)のメンテナンスの場合、
「年間10万円〜15万円が相場」と言われています。

・年に何回点検するか?
・点検内容

によっても差が出てきます。

産業用(50kW以上)メンテナンスの費用相場は年間100万円~200万円/MW

50kW以上の高圧(50kW以上2000kW未満)や特別高圧2000kW以上)になると
「年間で100万円~200万円/MWが相場」と言われています。

例)1MWの高圧の場合
年間:50万円~100万円

メンテナンス費用と施工費用

新たに発電所を導入する場合、予めメンテナンス頻度を下げる為に部材や設備を整えておくこともできます。

例)
草刈りの頻度を下げる → 防草シートを導入する
部材の劣化を防ぐ → 劣化しにくい部材を導入する

これらも初期費用と収支のバランスに関わってきますので
新規導入の際には、施工業者と一緒に前述の「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」を確認しながら
後々のメンテナンス費用について見据えて考えておくと良いでしょう。

自分でできないの?

こうして費用を見て行くと「自分でやれるところはやって費用を浮かせたい」
と考える方もいらっしゃるかと思います。

「自分でできるもの」「できないもの」を確認して行きましょう。

自分でできるもの

自分でもできる日常点検

目視で行う日常点検は、自分でも行うことが出来ます。

日常点検と電気点検

発電量のチェックや目視のみの「日常点検」は自分でも行うことができますが
電気系統を触る「電気点検」は、危険ですので専門業者に任せましょう

日常点検のチェック項目
・太陽光パネルの周囲に、影になるようなものは無いか?
・ 接続箱 に、汚れや腐食は無いか?
・ 接続箱 隔離距離は十分に取れているか?
・ パワコン の外箱に腐食や破損は無いか?
・ パワコン の動作音がおかしくないか?
・ パワコン にエラーメッセージは出ていないか?

参照:太陽光発電システム保守点検ガイドライン(2019年12月改定版)より抜粋

自然災害時にも確認

これらは特に、台風や地震、豪雨などの後にも行い、異常が起こる前に確認しておくと良いでしょう。

住宅用はすぐに確認できるが・・・

住宅用などの屋根に取り付けている太陽光発電の場合には
この日常点検は取り組みやすいのですが、

投資用太陽光など遠隔地に発電所がある場合には、頻繁に確認することが難しい場合もあります。

遠隔地の場合には業者に任せた方が楽

そうした遠隔地の場合には、業者に定期的に回ってもらう方法を取る方が多くなっています。

異常があった時には業者に相談

「パネルに割れが見つかった」
「PCS(パワコン)に異常を示すランプが点灯している」

このように、異常が見つかった際には、自分で解決しようとせず
専門の業者に診てもらいましょう。

作業に危険が伴ったり、より状態を悪化させてしまう危険性がありますので
専門家に頼った方が賢明です。

草刈り

草刈りに関しても、自分でやる方が多いメンテナンス項目です。
点検は業者に依頼して、草刈りは自分でやるという方も多くいらっしゃいます。

但し、電気系統に近い箇所は危険であり、
また配線などを誤って切ってしまうこともありますので
専門の業者に依頼したほうが安全であると言えます。

自分ではできないもの

対して、自分ではできないものを見て行きましょう。

電気点検や電気系統を触る作業

こちらは前述の通り、専門業者に依頼しましょう。
「電気点検や電気系統を触る作業」は、定期点検の大半を占める部分になりますので
やはりメンテナンスの大半は、専門業者に依頼することになると言えます。

ソーラーパネルの洗浄

こちらは意外ですが、ソーラーパネルの洗浄も自分ではやらない方が賢明です。

パネルの水道水での洗浄はNG

実は、パネルの洗浄は水道水で行うとカルキや水垢が残ってしまい、
かえって悪影響を及ぼす可能性があります。

こちらも専門業者に任せた方が安心です。

「自分でやる」デメリット

このように、自分でやることができるメンテナンスもあります。
メリットは明らかに「費用が抑えられる」点ですが、

デメリットも多くありますので、予め確認しておきましょう。

1.感電のリスク

電気の専門家ではない方が発電所に立ち入る場合、感電などの危険が伴います。

太陽光発電所は当たり前ですが発電所です。
感電などのリスクがあることを忘れてはいけません。

2.屋根に登る危険

住宅用の場合、屋根に登る危険もあります。
不慣れな方が屋根の上に登って作業すると、転落などの危険があります。

3.破損のリスク

専門家ではない方が不用意に清掃などを行った際に
故障や破損などのリスクがあります。

4.長期に渡る作業

太陽光発電所の耐用年数は20年以上です。
自分で行う場合、20年以上にわたり定期的にメンテナンスを行う必要があるということです。

それを続けられるかを考えておかなければなりません。

スポット点検という手段も

「自分でメンテナンスを行っている」
「メンテナンスはきちんとやれていない」

という方には「スポット点検」という選択肢もあります。
前述したように「どれほどの頻度で」「どんな内容で」行うべきか
専門家に診てもらうためにも、一度依頼してみると良いでしょう。

メンテナンス不足で起こる不具合

では、メンテナンスを行っていない場合、どのような不具合が起こってしまうのでしょうか?
いくつか例をご紹介します。

ホットスポット現象

鳥の糞や枯葉などの汚れが付着した箇所が発熱する現象です。ホットスポットが発生すると、セルが破損する危険性があります。

実際の例はこちら


小動物の侵入による破損

小動物が侵入し、巣を作ってしまうと、ケーブルの断線や火災の原因になってしまう危険性があります。

実際の例はこちら


PCSエラー停止

PCS(パワコン)が何らかの理由で停止し、それが放置されると、その間の発電した電気が無駄になってしまいます。

実際の例はこちら


雑草

雑草は言うまでも無く、モジュールの陰になるなど、発電に大きな影響を及ぼします。

実際の例はこちら


こうした不具合を起こさない為にもメンテナンスは重要

こうした不具合を気づかずに放置してしまうと、
発電の低下はもちろん、火災などの事故にも繋がるリスクがあります。

そのような事態に陥らない為にも、日々のメンテナンスが重要になります。

竣工検査の重要性

少しメンテナンスの話から逸れますが、

太陽光発電所の不具合は
「設置段階の不具合の見落とし」が原因になっているケースも多くあります。

そうした「初期段階の見落とし」を無くすためにも、
連系前の「竣工検査」が重要になります。

竣工検査は2016年から義務化されていますが、
専門業者を第三者として入れて見落としなく行っておくことで
後々の不具合を防ぐ事にもなります。

その他の不具合実例

他にも、メンテナンス不足などが原因で起こる不具合は多数あります。
さまざまな実例を下記サイトで日々紹介していますので、宜しければご参照ください。

ソラパト「トラブル事例」

太陽光発電所の経年劣化

太陽光発電所には、経年劣化が起こります。
不具合だけでなく、定期的なメンテナンスで経年劣化を最小限にに抑えるようにしておく必要があります。

機器ごとの寿命

図のように、パワコンや太陽光発電システム、パネルそれぞれに寿命が異なります。

太陽光パネルの経年劣化

太陽光パネルは、寿命は20年以上とされていますが
毎年0.5%ほど発電量が低下すると言われています。

AISTによる検証結果

AIST(国立研究開発法人産業技術総合研究所)による最近(2020年)に行われた実証実験では、
下記のような結果が報告されています。

太陽光パネルの経年劣化率(年)
0.04%~0.44%/年

参照元:AIST「野外曝露された高効率結晶Si系太陽電池モジュールの屋内測定結果の年次推移」(2020年実施)より算出

但し、パネルの種類によって
「毎年発電量が下がって行くもの」「設置後1年で下がりその後安定するもの」
もありますので、パネルの種類によって、長期でみた経年劣化率は異なります。

ご自身の設置しているパネルの発電量が下がっている場合、
この経年劣化の範疇なのか、施工業者に確認しておくと良いでしょう。

上記はメンテナンスを行っている場合の経年劣化

上記にご紹介したのは、メンテナンスを行っている場合の経年劣化率です。
つまり、メンテナンスが充分に行われていない場合、より発電量が下がってしまう恐れがあるのです。

PCS(パワコン)の寿命は約10年

PCS(パワコン)の寿命は約10年と言われています。
メンテナンス不足により、腐食などを放置してしまうと
修理や交換の必要が生まれてしまうので注意が必要です。

太陽光発電システムの法定耐用年数は17年

減価償却する際の基準値として、法定耐用年数は17年と定められていますが
実際には太陽光システムの寿命は20年以上と言われています。

しかし、メンテナンスを行っていない場合には
発電の低下や故障などにより、充分な収支が得られなくなる可能性もあります。

経年劣化を最小限にするためにもメンテナンスは重要

このように、太陽光発電所は寿命は長いものの
経年劣化による発電量の低下が起こり得るものです。

発電量を事前のシミュレーション通りに維持するためにも
経年劣化を最小限に抑えるメンテナンスは重要になって来るのです。

メーカーの保証

不具合や寿命に関連して、気になるのはメーカーの保証です。

太陽光パネルの出力保証は20~25年

これはメーカーによって異なりますが、
太陽光パネルの出力保証は20~25年が一般的です。

「出力保証」とは?

出力保証とは、保証年数の間の発電量を保証してくれる制度です。

例)パナソニックの場合
10年:最大出力81%
25年:最大出力72%

上記のように、経年劣化によって落ちる発電量をどこまで保証してくれるか?
という制度になっています。

システム保証は10~15年

「システム保証」とは?

システム保証とは、太陽光パネルと同じメーカーのパワコンを使用している場合、
パネル、パワコン、架台などを太陽光発電システム一式として保証してくれる制度です。

内容としては、製造上の異常が発見された場合
無償で修理や交換などを行ってくれる保証になっています。

単体の保証に比べると内容が手厚くなっています。

自然災害補償

メーカーによっては「自然災害補償」が付いていることもあります。
火災や落雷、雪による災害などが対象になっています。

自然災害補償は、付いていないメーカーも多いので
ご自身の保証に付いているか確認しておきましょう。

※注意:地震は対象外

これらの自然災害補償は、地震は保証の対象外になっているのが一般的です。
地震への備えについては、別途保険などに加入しておく必要があります。

メーカーの保証内容はしっかり確認しておく

点検項目の項でも解説いたしましたが、
保証内容の確認も、重要な点検項目です。

この機会に、自分の発電所のメーカーが、どのような保証内容になっているか
確認しておきましょう。

修理・交換にかかる費用

それでは、上記の保証の対象外だった場合
または保証期間を過ぎた場合には、どれほどの修理・交換費用がかかるのでしょうか?

パネルの修理・交換費用

メーカーや種類によっても異なりますが、

1枚当たり10万円~15万円ほど

の交換費用がかかります。

PCS(パワコン)の修理・交換費用

修理・交換が必要になった場合
10万円~40万円ほど
※工事費込みの費用です。
部品交換のみの場合
5万円~10万円ほど
※工事費込みの費用です。

故障の程度や交換すべき部品にもよりますが、
おおよその目安としては上記のような費用感で考えておくといいでしょう。

修理費用は軽視できない

このように、太陽光発電システムに故障や不具合が出た場合には、
高額な費用がかかってしまいます。

「修理費用と発電低下」の損失を防ぐためにも

充分なメンテナンスを行っていない場合

「故障による修繕費用」
「発電低下による収益の低下」

などがリスクとして挙げられます。

「義務化されているからやらなければいけない」という観点も大事ですが、
こうした損失を未然に防ぐためにも、メンテナンスは重要になってきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
太陽光発電所のメンテナンスについて、
ガイドラインをベースにどのように取り組むべきか?
概要をお分かり頂けたのではないかと思います。

メンテナンスは「発電の低下防止」や「修繕費用の削減」の為にも重要です。

最新のガイドラインでは、
「義務化のためにこれだけやっておけばいい」という内容にもなっていないので
ご自身の発電所の状況に合わせたメンテナンス内容や頻度を決めて行いましょう。

また、頻度や内容の判断など
専門業者に頼るべき項目が多く、
専門業者に依頼しなければできないことも多くなっています。

「メンテナンス業者はどうやって選べばいいのか」
次の記事で詳しく説明していきます。