省エネの教科書とは

【2020年最新】太陽光発電投資って今も儲かるの?

 

これから新たに太陽光発電投資を始めようとしている人の中には、
2020年から太陽光発電投資は儲からなくなった
という話をすでに耳にした方もいるのではないでしょうか?

「太陽光発電が儲からなくなったというのは本当なのだろうか?」
「実質的に、太陽光発電投資はできなくなってしまったのか?」

たしかに、2020年に入ってから FIT の買取価格が見直されたり、
低圧の全量買取ができなくなったりと、
太陽光発電投資は向かい風に立たされています。

しかし、太陽光発電投資がまったくできなくなったわけではありません

むしろ、コロナ禍で世界的な経済不安に見舞われる中
安定した投資」として太陽光発電が再注目されているのです。

そこで今回は、2020年現在でもできる太陽光発電投資の方法について解説します。

記事の後半では、投資以外の方法で利益を得る太陽光発電も紹介していますので、
導入を検討している方はぜひ参考にしてください。

※「蛍光マーカーが引いてある専門用語」にカーソルを合わせれば解説が表示されます。
省エネにあまり詳しくない方にも分かりやすい記事をお届けするため、
あらゆる専門用語に解説を付けています。どうぞお役立てください。

2020年のFITで変わったこと

経済産業省によると、FIT 制度における2020年度の買取価格は以下のように変更されました。

容量2019年度の買取価格2020年度の買取価格変化幅
10kW未満24~26円/kWh21円/kWh▲3~5円/kWh
10kW以上 50kW未満14円/kWh13円/kWh▲1円/kWh
50kW以上 250kW未満14円/kWh12円/kWh▲2円/kWh

出典:経済産業省「FIT制度における2020年度の買取価格・賦課金単価等を決定しました」

表をご覧になると分かる通り、電力の買取価格は全体的に下落しています。
また、これに加えて、低圧の全量買取にも大きな変更が加えられました

低圧の全量買取ができなくなった

太陽光発電の種類は、定格出力が50kW未満の場合「低圧」、
50kW以上の場合「高圧」として扱われます。

このうち、「高圧」については後述しますが、
「低圧」は2020年から全量買取ができなくなりました

そのため「低圧」で FIT が認められるのは「自家消費」+「余剰買取」、
または自家消費型の地域活用要件を満たす必要があり、
投資として導入するのはかなり難しくなっています。

それでも太陽光発電投資をする3つの方法

2020年になって、太陽光発電投資の風向きは大きく変わりましたが、
それでも太陽光発電投資をする方法は残されています
それが以下の3つです。

セカンダリ(中古)物件を購入する
・新電力への売電
・高圧案件

これらの内容について、具体的に確認していきましょう。

セカンダリ(中古)物件を購入する

まず一つ目の方法が「セカンダリ(中古)物件を購入する」方法です。

セカンダリ(中古)物件とは?

セカンダリ(中古)物件とは、すでに売電実績を有している稼働済み太陽光発電所のことです。

通常、設備投資においてセカンダリ物件は避けられる傾向にありますが、
太陽光発電のセカンダリ物件には以下のメリットがあります。

・すでに売電実績を有しているため、発電量の予想や事業計画が立てやすい
・新規物件よりも高額な固定価格で売電ができる
・物件調査や現物確認がおこなえる

特に大きいのが発電量の予想や事業計画が立てやすいことで、
新規の参入障壁を大きく下げる要素となっています。

どんな人が手放すの?

太陽光発電を手放す人は、主に以下の2つに分けられます。

1.減価償却 を終えて、太陽光発電所を所有する意味がなくなった。
2.ほかの事業への投資などを理由に、現金が必要になった。

実は、太陽光発電投資を導入する企業の多くは、減価償却 を利用した節税を目的としています。

こういった企業では、減価償却 の計上を終えれば設備は不要となるので、
太陽光発電のセカンダリー市場は常に潤い続けているわけです

2019年以前の売電契約のみ持っている方も

全量買取の発電所を手に入れる方法は、既に設置済みの太陽光発電所を購入するだけはありません。

2019年以前に売電の権利だけ獲得しており、
まだ設置していない方が、権利だけを売りに出されるケースもあります

ただし、そうした「売電権利」だけを購入する場合、
発電所の設置までの期限が迫っている場合もある為、注意が必要です。

中古物件を購入するときの3つの注意点

中古物件を購入する際に必要な3つの注意点をご紹介します。

1.売電実績

まずは実際の売電実績はどうなのか?確認しておく必要があります。

2.FITの残り期間

というのも、その設備の所有者が変わったからといって、
FIT の残り期間が延長されるわけではありません。

そのため、売電単価ばかりに気を取られていると、
FIT の恩恵がきちんと受けられない可能性があります。

3.近隣トラブルは無いか?

どんなに魅力的な案件であっても、深刻な近隣トラブルを抱えている物件を購入すると
常に対応に追われてしまうリスクもあります。

詳しくはこちら

下の記事は「太陽光発電所を売りたい」方向けの記事ですが、
セカンダリ(中古)購入をお考えの方にも参考になるかと思います。

【2020年最新】太陽光発電の売却「高く売るには?」

新電力への売電

2019年11月以降、太陽光発電で FIT を満了した人が増え始めました。

いわゆる「2019年問題」や「卒FIT」と呼ばれているものですが、
これに伴って新たな売電サービスを発表する電力会社が登場しています。

それが 新電力 です。

新電力への売電とは?

そもそも 新電力 とは、東京電力や中部電力のような一般電気事業者とは違う
小売電気業者のことです。

もともと日本では、大手電力会社が管轄エリアごとの電力を供給していました。

しかし、2016年4月に 電力自由化 が始まり、それに伴って電力業界に参入したのが 新電力 です。
具体的には「Looopでんき」や「東京ガス」「ENEOSでんき」などが 新電力 に該当します。

メリット

新電力 へ売電する最大のメリットは、
法人向けのお得なサービスや料金プランが受けられることでしょう。

実は、東京電力や中部電力に代表される一般電気事業者は、
特定の法人に向けたサービスができない決まりになっています。

それに対し 新電力 では、プレミアム買取といった法人向けサービスが可能なため、
お得かつ安定的に売電できるわけです。

デメリット

新電力へ売電するデメリットは、以下の3つが挙げられます。

・発電エリアによっては電力を買い取ってもらえない
・新電力の設備容量によっては電力を買い取ってもらえない
・その新電力が倒産してしまう恐れがある

簡単に言ってしまえば、新電力 は規模が小さいため
対応できるエリアや設備容量に条件があるわけです。

また、新電力 には倒産のリスクが常につきまとっていますが、
万が一倒産しても、売電先は大手電力会社に変更できる決まりになっています。

そのため、売電先がなくなる心配はありません。

高圧案件で売電を行う

高圧案件はまだFITの対象

「低圧の全量買取ができなくなった」のは前述の通りですが、高圧案件は依然として FIT の対象です。
また、高圧案件にはファンドと呼ばれる運用方法もあるので、こちらもあわせてチェックしましょう。

高圧案件のファンド

そもそもファンドとは「投資信託」のことで、
顧客から集めた資金をほかの事業に投資する金融商品を指します。

通常、太陽光発電を導入するには多額の資金を投じる必要がありますが、
ファンドなら一口わずか10万円から参入可能です。

こういったサービスは発電量が少ない低圧では難しいため、高圧ならではのものと言えるでしょう。
土地を用意する必要がないのも、高圧案件のファンドの魅力です。

高圧案件のメリット

高圧案件のメリットは、主に以下の3つが挙げられます。

・1kW当たりのコストが削減される
・売電収入が増える
・投資利回りが高くなる

単純に効率のみを見た場合、低圧案件よりも高圧案件のほうが利益を上げやすいです。

また、大規模な太陽光発電を運営しているということは、
それだけ自然環境の保護に貢献していることを意味します。

そのため、高圧案件は企業のイメージアップにも繋がりやすい点もメリットのひとつです。

高圧案件のデメリット

高圧案件のデメリットは、
低圧よりも初期投資額やメンテナンス費用、ランニングコストが大幅に掛かることです。

具体的な額は設備の内容によって異なりますが、
設備を建設するにあたって億単位の費用が必要になることも珍しくありません。

また、管轄の消防署へ届出を出したり、電気主任技術者を選任したりと、
手続きに手間が掛かりやすいのも難点です。

太陽光発電の新しい活かし方「自家消費」

厳密には投資用ではありませんし、企業限定になりますが、
太陽光発電には「自家消費型太陽光発電」という活かし方も存在します。

自家消費型太陽光発電 とは、その名の通り発電した電気をそのまま自社で消費することで、
投資型にはないメリットが数多くあります。

太陽光発電の導入を検討している企業の方は、ぜひこちらも選択肢に入れてみてください。

自家消費型太陽光発電が注目されている

もともと、企業がおこなう太陽光発電と言えば投資型のほうが主流でしたが、
最近ではむしろ自家消費型太陽光発電のほうが注目されています

その理由の1つに、自然災害や停電といった非常時に備えられることが挙げられます。

昨今は環境保護への関心が高まっているため、
自家消費型太陽光発電 を導入しているだけで、「環境に優しい企業」というイメージも与えられます。

投資型から自家消費型へ

上記グラフは、FIT固定価格買取制度)が導入されてから2019年までの
売電価格と電気料金を比較したものです。

ご覧の通り、売電価格と電気料金の差は年々縮まってきており、
必ずしも太陽光発電投資の一強だとは言えなくなりました。

むしろ、2020年度も買取価格が減少したことを考えると、
自家消費型太陽光発電 のほうがお得になった可能性すらあるわけです。

BCP対策も兼ねることができる

先ほど、「自家消費型太陽光発電 は、自然災害や停電対策にもなる」と述べましたが、
これは同時に BCP対策 に繋がることを意味します。

ご存じの通り、BCP とは「事業継続計画」のことで、あらかじめ緊急事態の対応策を用意しておけば、取引先からも信頼を得やすくなります。

自家消費型太陽光について詳しくはこちら

自家消費型太陽光発電 については、こちらの記事に詳しくまとめていますので
ご参照ください。

【2020年最新】 自家消費型太陽光発電の5つのメリット

まとめ

いかがでしたでしょうか?

現在の太陽光発電投資を理解するうえで、抑えておくべきポイントは以下の5つです。

・2020年のFITの主な変更点は、電力の買取価格が減らされたこと、
 低圧の全量買取ができなくなったことの2つ
・それでも太陽光発電投資をする場合は、セカンダリ(中古)物件の購入、新電力への売電、
 高圧案件の3つの方法がある
・太陽光発電の新たなあり方として「自家消費型太陽光発電」が注目されている
・「自家消費型太陽光発電」は、BCP対策も兼ねることができる
・FITの見直しや税制優遇などにより、投資型よりもむしろ自家消費型のほうが
 利益が上がりやすくなった

太陽光発電は、FIT の見直しや 中小企業経営強化税制 によって、
そのあり方を大きく変えつつあります。

最新の情報を知れば、それだけ太陽光発電を賢く導入することにも繋がるので、
ぜひ貴社の利益向上や経費削減にお役立てください。

 

 

ー理解度確認テストー

それでは最後に、太陽光発電投資について、簡単な確認テストを行ってみましょう。

次の記載のうち「間違っているもの」を選択してください。(複数選択)