省エネの教科書とは

【2023年最新】LED照明の省エネ効果とメリット・デメリット

カーボンニュートラル宣言からの「CO2削減」や、
2021年から続く「電気料金の高騰」などによって「省エネ」が企業の重要課題になっています。

ほとんどの業種において、
電力使用量が空調に次いで多いのが「照明」です。

また「照明の省エネ」は空調と比較すると手が付けやすいという特徴があります。

本記事では、

「LED切替による、業種ごとの削減効果」
「照明の省エネ施策5選」
「LEDのメリット・デメリット」
「LED導入に活用できる補助金制度」

といった内容を中心に、照明の省エネについて解説していきます。

本記事をお読みいただければ、照明の省エネについておおよその知識は得られるかと思いますので
御社の省エネ施策にお役立て頂ければ幸いです。

※「蛍光マーカーが引いてある専門用語」にカーソルを合わせれば解説が表示されます。
省エネにあまり詳しくない方にも分かりやすい記事をお届けするため、
あらゆる専門用語に解説を付けています。どうぞお役立てください。



業種別:「照明」の消費電力の割合

まず初めに、照明費用の「全消費電力量に占める割合」を業種別にご紹介します。
御社の業種ではどれくらいの比率が照明に使われているか?確認してみましょう。

オフィスビル・医療/介護施設

飲食店・食品スーパー

ホテル/旅館・製造業



照明の消費電力比率は、空調に次いで高い

ほとんどの業種において、「空調」が最も消費電力比率が高い傾向にありますが、
それに次ぐのが「照明」という傾向が見られます。

▼「空調の省エネ」についての解説はこちら

「空調の省エネ」については、下記の記事で詳しく解説しています。
気になる方は、本記事と合わせてお読みください。

実は「照明の省エネ」は手をつけやすい

このように、あらゆる業種において最も消費電力比率が高いのは「空調」ですが、
設備更新においては「照明」のほうが「改修費用が安く」「費用対効果も高い」傾向にあります。

「空調と照明」の省エネ費用対効果比較

下のグラフは「空調機の更新」と「照明の更新」における、
延べ床面積あたりの「改修費用」と「削減額」を比較したものです。

環境省 グリーンビルナビ「省エネ改修の費用対効果」を元に作成

上のグラフを見て頂くと分かる通り、確かに「空調機の更新」の方が削減額が大きいのですが、
その分、改修費用も大きくなります。

それに対して「照明の更新」は、削減額は「空調機の更新」より少し下がりますが

「空調機の更新」に比べれば、改修費用はかなり少なくて済み、
費用対効果も高くなります。

このことからも、照明の更新は、設備投資金額も比較的抑えることができて
手を付けやすい省エネ部門であると言えます。

照明の省エネの5つの施策と削減効果の目安

それでは、照明の省エネ施策には具体的にどのような方法があるのでしょうか?
代表的な「5つの施策」とその削減効果の目安は以下の通りです。


※削減率は、施設や業種などによって異なります。

順番に詳しく解説して行きます。

【施策1】LED照明への切替

「照明の省エネ」の中でも、特に削減効果が高いと言われているのが「LEDへの切替」です。
一般的には「最大90%以上の削減が可能」とも言われています。

しかしながら

・業種や利用シーンによって削減効果が異なる
・削減率が高くても、元々の消費量が少なければ削減金額は大きくならない

といった注意点もあります。

各業種や利用シーンごとの「LEDへの切替の削減効果」を確認しておきましょう。

LEDへの切替による削減効果(業種・用途別)

オフィス・事務所

オフィスビルや、あらゆる業種の事務所などにおける削減効果を見て行きましょう。

オフィス・事務所のベースライト



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約71%」削減することができます。

[改修前] 86W × 28台 = 2,408W
[改修後] 25W × 28台 = 700W
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約158,800円/年」削減することができます。

[改修前] 約223,900円/年
[改修後] 約65,100円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「2,260 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 3,160 kg-co2/kWh
[改修後] 926 kg-co2/kWh

【計算条件】年間点灯時間:3,000時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

 

廊下・トイレ等のダウンライト



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約75%」削減することができます。

[改修前] 32W × 48台 = 1,536W
[改修後] 8W × 48台 = 384W
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約107,100円/年」削減することができます。

[改修前] 約142,800円/年
[改修後] 約35,700円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「1,524 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 2,032 kg-co2/kWh
[改修後] 508 kg-co2/kWh

【計算条件】年間点灯時間:3,000時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

 

誘導灯



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約88%」削減することができます。

[改修前] 23W × 1台 = 23W
[改修後] 2.7W × 1台 = 2.7W
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約5,520円/年」削減することができます。

[改修前] 約6,250円/年
[改修後] 約730円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「78 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 89 kg-co2/kWh
[改修後] 10 kg-co2/kWh

【計算条件】年間点灯時間:8,760時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

工場・倉庫

続いて、工場や倉庫におけるLEDへの切替の削減効果を見て行きましょう。

 

高天井照明



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約70%」削減することができます。

[改修前] 415W × 70台 = 29.05kW
[改修後] 123W × 70台 = 8.61kW
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約190万円/年」削減することができます。

[改修前] 約2,701,650円/年
[改修後] 約800,730円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「27,042 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 38,433 kg-co2/kWh
[改修後] 11,391 kg-co2/kWh

※水銀灯からの切替による削減効果です
【計算条件】年間点灯時間:3,000時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【設計条件】広さ:32m×20m、高さ:12m、反射率:天井30%、壁:30%、床:10%、入力電圧200V
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

商業施設・店舗

商業施設や店舗でのLED照明への切替の削減効果を見て行きましょう。

 

スポットライト



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約87%」削減することができます。

[改修前] 69W × 20台 = 1,380W
[改修後] 9W × 20台 = 180W
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約112,000円/年」削減することができます。

[改修前] 約128,000円/年
[改修後] 約16,000円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「1,588 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 1,826 kg-co2/kWh
[改修後] 238 kg-co2/kWh

【計算条件】年間点灯時間:3,000時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

 

スクエアベースライト



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約51%」削減することができます。

[改修前] 88W × 10台 = 880W
[改修後] 43W × 10台 = 430W
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約42,000円/年」削減することができます。

[改修前] 約82,000円/年
[改修後] 約40,000円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「595 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 1,164 kg-co2/kWh
[改修後] 569 kg-co2/kWh

【計算条件】年間点灯時間:3,000時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

 

駐車場 投光器



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約77%」削減することができます。

[改修前] 415W × 6台 = 2,490W
[改修後] 497W × 6台 = 582W
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約177,500円/年」削減することができます。

[改修前] 約231,600円/年
[改修後] 約54,100円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「2,524 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 3,294 kg-co2/kWh
[改修後] 770 kg-co2/kWh

【計算条件】年間点灯時間:3,000時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

 

看板 投光器



消費電力の削減効果

LEDへの切替によって、消費電力を「約93%」削減することができます。

[改修前] 300W × 4台 = 1,200W
[改修後] 40W × 2台 = 80W
年間電気料金の削減金額

LEDへの切替によって、電気料金を年間「約104,200円/年」削減することができます。

[改修前] 約111,600円/年
[改修後] 約7,400円/年
年間CO2排出の削減量

LEDへの切替によって、CO2排出量を年間「1,482 kg-co2/kWh」削減することができます。

[改修前] 1,588 kg-co2/kWh
[改修後] 106 kg-co2/kWh

【計算条件】年間点灯時間:3,000時間 電力料金単価 31円/kWh(税込)〔JLMAガイドA139:2023〕
【CO2排出量】令和3年度の電気料金における排出係数の代替値「0.000441 t-co2/kWh」を元に算出

出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」
出典:環境省 温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度

最新のLEDの消費電力は、10年前のLEDの「54%」

ここまでは「従来の照明」とLEDの比較における省エネ効果について解説してきましたが、

LED照明の省エネ性能は近年さらに上がっており
最新のLED照明では、10年前のLEDの消費電力の「54%」まで抑えることが可能になっています。


出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」

上のグラフは「従来の照明」「直管LED」「一体形LED」の
40W2灯用タイプ同等の明るさを得るための消費電力の推移をまとめたものです。

「従来の照明」と比較しても、現在のLEDの消費電力は大きく下がっていますが
「初期のLED」と比較しても、54%抑えることができています。

このことからも、LED照明に変えて時間が経っている場合には、
まだ省エネの余地が残っている可能性もあります
ので、検討して見ると良いでしょう。

LEDへの切替は、空調負荷低減にも繋がる

また、LEDへの切替は、空調負荷低減にも繋がります。

照明からの発熱を半分にすることができる

白熱電球の場合、点灯時には「100℃~180℃」と非常に高温になりますが、
LED照明の場合には、発熱量は「50℃前後」と大きく下げることができます。

こうした発熱量の低減から、空調負荷にも影響が出てきます。

従来照明とLED照明の空調負荷比較

下のグラフは、中部電力による「従来照明とLED照明の空調負荷比較」の実験結果です。


出典:中部電力「照明と空調のトータル省エネルギー」

グラフのように、照明からの発熱を抑えることによって、
空調負荷を抑えることに繋がっていることが分かります。

このように、LED照明への切替は、空調費用の負担軽減に繋がるメリットもあるのです。

【施策2】明るさセンサーの導入

LED照明への切替だけでも、かなりの削減効果が期待されますが
LED照明には、調光や自動制御の機能を持ったものもあり
さらなる省エネを可能にすることができます。

そのひとつが「明るさセンサー」です。

「明るさセンサー」によって、昼は日光を利用し、明るさを抑えて節電し、
ランプ初期の余計な明るさをカットすることで、
消費電力を「約30%」の省エネが可能になると試算されています。

※(試算) 明るさセンサ利用時平均電力費;60%、明るさセンサ利用時間比;50%と想定した場合
出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」

【施策3】人感センサーの導入

明るさセンサーと同様に、人感センサーで照明を抑える施策も効果的です。

人の不在時には照明を抑えることで
消費電力を「約60%」の省エネが可能になると試算されています。

※(試算) ON/OFF型人感センサを使用し、感知時間を40%と想定した場合
出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」

【施策4】スケジュール/シーン制御

「明るさセンサー」や「人感センサー」に加えて、スケジュールやシーンに応じて
不要な時間帯やシーンには照明を制御し、スケジュール設定することで、更なる省エネになります。


出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明ナビ」

上記の例では、消費電力の約20%を削減することができます。

【施策5】タスク・アンビエント照明

さらに照明の配置の工夫で、より消費電力を下げることができます。
その手法として、近年注目されているのが「タスク・アンビエント照明」です。

「タスク・アンビエント照明」とは?

「タスク・アンビエント照明」とは、下の図のように照明の位置を調整することで
省エネを行う手法です。

従来は左図のように、部屋の中全体を照らすように設置されているのが一般的ですが
右図のように全体照明を抑え、作業スペースを照らす照明で局所的に明るくする手法です。

この手法は、特にヨーロッパのオフィスでは主流となっており、
快適な室内環境を保ちながら、消費電力を抑える方法として、経済産業省からも推奨されています。

「タスク・アンビエント照明」の削減効果

それでは実際に「タスク・アンビエント照明」の削減効果を例にあげて見て行きましょう。

図のように、6mの高さの天井にあった12個の照明を160Wから80Wに下げ、
代わりに3mの高さに31Wの照明を7個追加したケースです。

一見、個数が増えたので電力消費量が上がるように見えますが、
実際には明るさは変わらずに「約39%」の省エネが可能になります。

LEDのトータルコスト

ここまでは、照明の省エネ施策と削減効果について解説してきました。

やはり照明の省エネの中心は「LEDへの切替」になってくるのですが
LEDへの切替は、省エネだけでなく電球の交換頻度を加味したトータルコストにおいても
コスト削減に繋がります。

LED電球は従来の電球に比べて「約40倍」長寿命です。

LED電球は白熱電球と比較して単価は高くなりますが、
長寿命で電気料金削減にも繋がるため、トータルコストを安く抑えられるのです。


出典:環境省「COOL CHOICE」

上のグラフは、白熱電球とLED電球の「電気料金と電球代の合計」の推移を比較したものになります。
LEDの方が初期購入単価は高いのですが、約9カ月(1,500時間)でコストが逆転します。

このように、LEDへの切替は、トータルコストにおいても削減効果が高いことが分かります。

従来照明の生産終了(2020年問題)

また、LEDの切替において、頭に置いておかなければならないのが
従来照明の生産終了、いわゆる「2020年問題」です。

「照明の2020年問題」とは?

2020年問題とは、
下記のような従来照明の「2020年までの製造終了」、そしてLEDへの切替を進め
2030年までには全てLEDや有機EL照明に切り替える」という経済産業省が打ち出した方針のことを言います。

[2020年問題の対象となる照明]
・蛍光灯
・水銀灯
・白熱電球
・メタルハライドランプ
・高圧ナトリウムランプ etc

2023年現在の「従来照明」の生産状況

以下に、2023年現在の「従来照明」の大手メーカーの生産状況をまとめました。

※国内小規模メーカーや海外メーカーでは引き続き生産しているものもあります。

蛍光灯(蛍光ランプ)

取替用の蛍光灯は、現在パナソニックと東芝で製造されています。

蛍光灯器具

「蛍光灯器具」とは、蛍光灯を設置する本体のことを言います。
こちらは、各メーカーとも生産が終了しています。

白熱球・水銀灯

白熱球と水銀灯も、生産が終了しています。

メタルハライドランプ・高圧ナトリウムランプ

メタルハライドランプと高圧ナトリウムランプについては、
現在パナソニックが生産していますが、2023年9月に生産終了の予定です。

生産終了している照明は「流通在庫次第」

生産終了している照明でも、流通在庫がまだ市場にあるものはあります。
しかしながら、流通在庫が無くなり次第、使用できなくなるので注意が必要です。

LEDへの切替は、早めに済ませておく必要がある

このように政府としても「照明のLED化」を推進しており、
従来照明の生産中止が相次いでいます。

省エネなどのメリットだけでなく、今後従来照明が使用できなくなるリスクを考えても
LEDへの切替は早めに済ませておいた方が良いと言えます。

LED照明のその他のメリット

LED照明の省エネに関するメリットは詳しくご紹介してきましたが、
LED照明の導入には、他にも多くのメリットがあります。

1. 明るくなるのに時間がかからない
2. 廃棄などにおいて、環境にやさしい
3. 虫が寄って来にくい
4. 食品の劣化を助長しない
5. 衣類などを変色させない
6. 衝撃などに強く、壊れにくい

順番に解説していきます。

1. 明るくなるのに時間がかからない

LED照明は、従来照明と異なり、電気をつけるとすぐに明るくなります。

2. 廃棄などにおいて、環境にやさしい

LED照明には、廃棄などにおいて環境にやさしいというメリットもあります。

廃棄の手間がかからない

従来の電球は廃棄処理に手間がかかりましたが、LED照明は廃棄処理にそれほど手間がかからず
(地域にもよりますが)不燃ごみでの廃棄が可能です。

水銀が含まれていない

蛍光灯や水銀灯のように水銀が含まれておらず、環境にやさしいです。

3. 虫が寄って来にくい

LED照明は紫外線の放出が少ないため、紫外線に寄ってくる虫が少なくなります。

4. 食品の劣化を助長しない

同様に紫外線が少ないため、光による食品の劣化も少なくなります。

5. 衣類などを変色させない

同様に、衣類や展示商品などの変色も少なくなります。

6. 衝撃などに強く、壊れにくい

従来照明に比べて、衝撃などに強く壊れにくい点もメリットです。

LED照明のデメリット

また、その反対にLED照明にもデメリットはあります。

1. 購入コストが高い
2. 熱に弱い
3. 重量が重い
4. 均一に光を放射できない

順番に解説していきます。

1. 購入コストが高い

前述したように、購入コストが高い点がLED照明のデメリットのひとつです。

企業の場合、施設内の多くの箇所でLEDへの切替を行う場合
初期費用も大きくなってしまいます。

ただし、トータルコストの項でも解説した通り、
交換頻度や電気料金削減によって、短期間で回収が可能です。

また、後述しますが、補助金制度などを活用するという手段もあります。

2. 熱に弱い

LED照明は、熱に弱い点もデメリットです。
浴室など、温度の高くなる場所での利用には注意が必要です。

3. 重量が重い

LED照明には、発光する部分以外に回路などが含まれるため、
蛍光灯や白熱電球と比較して、重量が重いという特徴もあります。

そのため、シャンデリアなどの照明器具の設置強度には注意が必要です。

4. 均一に光を放射できない

蛍光灯は、360°均一に光が届きますが、
LEDは均一に光を放射できませんので、場所によって明度が異なる点もデメリットです。

とはいえ、従来照明の生産終了が迫っている

上記にあげたようなデメリットこそありますが、省エネ効果などのメリットはもちろん
前述のように「従来照明の生産終了」に備えるためにも
LEDへの切替を進めておく必要があります。

LED導入に活用できる補助金制度

LEDへの切替を進める際に、ハードルになって来るのが初期費用かと思います。
LED導入には、補助金を活用することができますので、初期費用を軽減する事ができます。

省エネルギー投資促進支援事業

制御機能付きのLED照明器具に限定されますが、
「省エネルギー投資促進支援事業」の補助金制度を活用できます。

「省エネルギー投資促進支援事業」は、指定された設備を導入することで
省エネ対策を行う際に、その設備費用の一部を支援して貰える補助金制度です。

補助対象の指定設備

補助対象の指定設備のうち、LED照明が該当するのは
「制御機能付きのLED照明器具」の設備費になります。

補助率と限度額

補助率は、上記費用の1/3以内で、下記のような上限・下限が設けられています。

【上限額】1億円/事業全体
【下限額】30万円/事業全体

公募期間

現在、令和4年度補正予算の二次公募が行われています。
2023年5月25日(木)~6月30日(金)

詳しくはこちら

「省エネルギー投資促進支援事業」の公募内容など、詳しくは下記リンク先をご確認ください。

一般社団法人 環境共創イニシアチブ「令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業」

まとめ

いかがでしたでしょうか?

LEDへの切替を中心に、照明の省エネについて
ひと通りご理解頂けたのではないかと思います。

LEDへの切替は、省エネだけでなく
「従来照明の生産終了」という側面からも、早めに済ませておく必要があります。

本記事が、御社の照明の省エネのお役に立てれば幸いです。